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    <description>志方弥公公式ブログ</description>
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    <title>第九部　１５．</title>
    <description>&amp;nbsp;　実家に帰ってから一週間経った頃に克からの電話が掛かって来た。「克、今からこっちに来るの？」『ええ、行きますよ。仕事もまあ……落ち着きましたから』　言葉を濁しながら答える克に、彼女は大丈夫なの？　と訊ねた。『大丈夫。じゃあそっちに行きますね』「分か...</description>
<content:encoded><![CDATA[
&nbsp;　実家に帰ってから一週間経った頃に克からの電話が掛かって来た。<br>「克、今からこっちに来るの？」<br>『ええ、行きますよ。仕事もまあ……落ち着きましたから』<br>　言葉を濁しながら答える克に、彼女は大丈夫なの？　と訊ねた。<br>『大丈夫。じゃあそっちに行きますね』<br>「分かったわ。無理しないでね」<br>『オッケー。愛してますよ、また後で』<br>「ええ、愛してるわ。待ってるわね」<br>　このやり取りを聞いていた父親は少し赤くさせながらこっちに来るのか、と訊いた。<br>「そうよ、大丈夫みたい」<br>　そう言った後に吐き気を催してきた。圭はしかめ面で何とか身体を持ち堪えてソファにどっかりと座った。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=280">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:subject>ブランコ</dc:subject>
    <dc:date>2010-09-04T00:00:00+09:00</dc:date>
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    <title>第九部　１４．</title>
    <description>&amp;nbsp;　久し振りの実家の空気を吸い込んで母親の思い出が甦った。セピア色の思い出である。　もう遠い遠い昔のようで、目を細めながら寝室に仕舞ってあるアルバムを取り出そうと考えた。「ねえ、お父さん。久し振りにアルバム見ない？」「そうだな。よし、待ってて」　寝...</description>
<content:encoded><![CDATA[
&nbsp;　久し振りの実家の空気を吸い込んで母親の思い出が甦った。セピア色の思い出である。<br>　もう遠い遠い昔のようで、目を細めながら寝室に仕舞ってあるアルバムを取り出そうと考えた。<br>「ねえ、お父さん。久し振りにアルバム見ない？」<br>「そうだな。よし、待ってて」<br>　寝室にある本棚には、アルバムでたくさん並んでおり、一人娘のために作られたアルバムや両親の付き合った頃や結婚式の写真なども保存している。<br>　父親は懐かしく感じて、まず手始めに付き合った頃のアルバムから結婚までのアルバムを一気に取り出してリビングへ出た。<br>「まずは母さんと父さんのアルバムから見るかい？」<br>「ええ、是非！　見てみたいわ」<br>　昔見た時の感覚と今見るのとは全く違う感じに捉えられるだろうという期待から圭はいそいそとアルバムを開いた。するとそこには父と母が照れながらも寄り添う姿を収めた写真がトップに出てきた。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=279">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:date>2010-09-03T00:00:00+09:00</dc:date>
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    <title>第九部　１３．</title>
    <description>&amp;nbsp;　どうも、お腹が痛いと見て取れるような格好で歩いている圭は、スーツケースを引き摺るようにしていた。　ゲートには彼女の父親が待っていると聞いていたのでキョロキョロと探し回った。すると慌てて駆け出して来る初老の男性を見つけた時は父親である事が認識され...</description>
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&nbsp;　どうも、お腹が痛いと見て取れるような格好で歩いている圭は、スーツケースを引き摺るようにしていた。<br>　ゲートには彼女の父親が待っていると聞いていたのでキョロキョロと探し回った。すると慌てて駆け出して来る初老の男性を見つけた時は父親である事が認識されて、目を輝かせながら手を振った。<br>「おうい、お帰り！」<br>　父親ははちきれんばかりの笑顔で娘を出迎えた。ロイドが目を覚ましてキョロキョロとさせ、彼女の父親と目が合った時は泣き出した。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=278">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:date>2010-09-02T00:00:00+09:00</dc:date>
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    <title>第九部　１２．</title>
    <description>&amp;nbsp;　果てしなく続く道――アメリカ大陸を横断するルート80というものが存在するのだが、そこには人気がない旅人の道である。灼熱に煽られる一台の車が全疾走している。　砂煙を十メートルくらい吹き上がらせながらも走っていた。その車は普通のアウトドア用の車であり、...</description>
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&nbsp;　果てしなく続く道――アメリカ大陸を横断するルート80というものが存在するのだが、そこには人気がない旅人の道である。灼熱に煽られる一台の車が全疾走している。<br>　砂煙を十メートルくらい吹き上がらせながらも走っていた。その車は普通のアウトドア用の車であり、車体がぎらつく太陽に照らされて反射しており、車を見かけた人にとっては眩しかった。幸いそれで運転手の顔や特徴を見られなくて済む。<br>　更に、ガソリンスタンドはセルフサービスになっているため、騒ぎさえ起こさなければそこの主に怪しまれなくて済む。アメリカは何かと動きやすい国であった。<br>　車の中には三人の男が乗っている。運転しているのはマイケルという元ギャンブラーの男であり、その助手席に座っているのが黒髪の男、滝川和也であり、後部座席に寝転んでいる男はトムという元ギャングである。彼らは一言も交わさず、黙々と目的地を目指していた。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=277">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　１１．</title>
    <description>&amp;nbsp;　それから数日後、イースターが始まった。イースターとは、キリスト教のお祭りで最大のものであり、世界中のキリスト教を信仰している人々が祝うのである。キリストがゴルゴタの丘で十字架に架けられた後復活したことをお祝いするものである。　ロンドンの四月にメ...</description>
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&nbsp;　それから数日後、イースターが始まった。イースターとは、キリスト教のお祭りで最大のものであり、世界中のキリスト教を信仰している人々が祝うのである。キリストがゴルゴタの丘で十字架に架けられた後復活したことをお祝いするものである。<br>　ロンドンの四月にメインであるイースターで、子供達は卵の形をしたチョコレートを貰うのである。<br>　そのチョコレートはとても大きいものであり、店頭にもずらっと並ばれている。<br>　その頃ニューヨークでも復活祭のパレードが盛大に行われた。このパレードは世界でも有名なものであり、観光客でぎゅうぎゅうとつめかかっている。<br>　イースターは毎年日付が違うので、三月だったり四月だったりと変動するのである。ややこしいといえばそうなのだが、イースター当日には学校などが休みになる事がほとんどなので子供達はこのお祭りを心待ちにしているのであった。<br>　双子も例外ではなく、大きなチョコレートのエッグをもらってはしゃいでいる。大人達は大人達で祝い、陽気に歌ったり踊ったりするところもあった。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=276">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　１０．</title>
    <description>&amp;nbsp;「ねえ、ロイドったら口をモゴモゴさせて物欲しそうにしているわ。誰に似たんでしょうね」「さあ……圭じゃない？」「失礼ね、わたしはそうじゃないわ」「じゃあ誰？」　克は肩をすくめながらおどけた。圭は頬を膨らませながらもういいわよ、とそっぽ向く。「ふふ、僕...</description>
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&nbsp;「ねえ、ロイドったら口をモゴモゴさせて物欲しそうにしているわ。誰に似たんでしょうね」<br>「さあ……圭じゃない？」<br>「失礼ね、わたしはそうじゃないわ」<br>「じゃあ誰？」<br>　克は肩をすくめながらおどけた。圭は頬を膨らませながらもういいわよ、とそっぽ向く。<br>「ふふ、僕にソックリだね、そこは。だって、あまりにも欲しいものはなんとしてでも手に入れようとしたのだから」<br>「あら……？」<br>　克の言葉に圭がいぶかしんだので彼はギョッとして墓穴を掘ったのかと思わされた。<br>「何？」<br>　なるべく冷静に装いながら圭の顔を見つめる。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=275">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　９．</title>
    <description>&amp;nbsp;　外はカラッと乾燥していてぎらぎらと照りつくカリフォルニアの空が、街からかなり外れたところにポツンと淋しそうに佇まいを見せている建物を見下ろしている。　その灰色のコンクリートで固められた建物の中は異常なほどに湿っている。風をあまり通さないからだろ...</description>
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&nbsp;　外はカラッと乾燥していてぎらぎらと照りつくカリフォルニアの空が、街からかなり外れたところにポツンと淋しそうに佇まいを見せている建物を見下ろしている。<br>　その灰色のコンクリートで固められた建物の中は異常なほどに湿っている。風をあまり通さないからだろうか、湿っているのだが日本と違ってひんやりとした空気が漂っていた。<br>　その一室に男がひっそりと息づいている。呼吸は規則正しく行っている。その男は寝転び、紙らしきものを手に持ってじっと見つめている。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=274">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:date>2010-08-29T00:00:00+09:00</dc:date>
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    <title>第九部　８．</title>
    <description>&amp;nbsp;「克、この子綺麗ね。あなたソックリだわ」　肌の白い赤ん坊は圭の腕にすっぽりと収まってすやすやと眠っている。色素が薄いがために髪の毛は薄い茶色であり、目も薄い茶色であった。「鼻のところなんか、圭にソックリですよ」　そう言ってクスクスと笑った。彼女の...</description>
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&nbsp;「克、この子綺麗ね。あなたソックリだわ」<br>　肌の白い赤ん坊は圭の腕にすっぽりと収まってすやすやと眠っている。色素が薄いがために髪の毛は薄い茶色であり、目も薄い茶色であった。<br>「鼻のところなんか、圭にソックリですよ」<br>　そう言ってクスクスと笑った。彼女の肩に手を回して寄り添う。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=273">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:date>2010-08-28T00:00:00+09:00</dc:date>
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    <title>第九部　７．</title>
    <description>&amp;nbsp;　ロンドンに着くや否や自宅へ大急ぎで帰って来た克は真っ先に妻に会いに行く。「ただいま！　圭！」　庭にいた妻の背中を見つけると嬉しそうに声を張り上げて背中から抱きついたので、圭はビックリして早かったのね、と大きなお腹を抱えながら克の熱烈なキスを浴び...</description>
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&nbsp;　ロンドンに着くや否や自宅へ大急ぎで帰って来た克は真っ先に妻に会いに行く。<br>「ただいま！　圭！」<br>　庭にいた妻の背中を見つけると嬉しそうに声を張り上げて背中から抱きついたので、圭はビックリして早かったのね、と大きなお腹を抱えながら克の熱烈なキスを浴びせられた。<br>「やだ、克ったら、苦しいわ」<br>「会いたかった！　この一週間淋しかった」<br>「まあ、それで早く帰って来たの？」<br>「仕事をさっさと終わらせて、和則に会ってきましたよ。彼は元気そうだったのでホッとしました」<br>「本当？　良かったわ」<br>　ホッと胸をなでおろした圭は、克の唇に軽くキスをしてありがとうと言葉にした。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=272">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　６．</title>
    <description>&amp;nbsp;　克は大急ぎで空港に向かった。　愛しい妻に早く会いたいがために急ぐのである。この男の頭の中には全て妻のことしかなく、仕事は義務でこなしただけであった。端から見れば相当思い入れがあるのだなと思うだろうし、または女に現抜かしているという者もいるだろう...</description>
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&nbsp;　克は大急ぎで空港に向かった。<br>　愛しい妻に早く会いたいがために急ぐのである。この男の頭の中には全て妻のことしかなく、仕事は義務でこなしただけであった。端から見れば相当思い入れがあるのだなと思うだろうし、または女に現抜かしているという者もいるだろう。<br>　しかしそんな事は彼にとってはどうでもいいことである。彼の関心は彼女しかいないのだから。彼女もそうだが我が子の出産に立ち会えるかが、会社の将来よりも大事なことである。<br>" Hurry! Hurry! "　（急げ！　もっと急げ！）<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=271">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　５．</title>
    <description>&amp;nbsp;　和則の行っている学校はニューヨーク郊外にある静かなところに豪華に建てられた建物であった。寄宿学校とも言えるこの学校は親の経済力の有無問わず知能指数が百五十を超えている子供は無条件に受け入れるという一流教育を施している学校でもある。　夏休み以外は...</description>
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&nbsp;　和則の行っている学校はニューヨーク郊外にある静かなところに豪華に建てられた建物であった。寄宿学校とも言えるこの学校は親の経済力の有無問わず知能指数が百五十を超えている子供は無条件に受け入れるという一流教育を施している学校でもある。<br>　夏休み以外はほとんどここで勉強している和則は、目覚しい成長を遂げている。八歳にして高度なパズルも解けるようになったし、キッズクイズ世界大会でも優勝するほどである。<br>　世界でも有名な子供として活躍するのはそう遠くはないだろうと克も少し危惧している。<br>　克よりも恵まれた環境にて育っているのである。それを助長しているのが克であったが、和則に攻撃性はなく、大人しい性格であるのが幸いであった。<br>　何よりも情を大事にする心優しい子供なので克の事も嫌いになれないでいる。<br>　彼が和則の学校にやって来た時は和則も驚いてどうしたの、と駆けて来たのである。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=270">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　４．</title>
    <description>&amp;nbsp;「和則はニューヨークにて英才教育を受けているよ。あの双子は僕の家で圭と一緒に暮らしている。可愛い子だが、好きになれない。なぜなら――お前の子だからな」　それだけを言うと、滝川は少し安堵の息を漏らした。子供にまで酷い事をされていないかどうかが心配だっ...</description>
<content:encoded><![CDATA[
&nbsp;「和則はニューヨークにて英才教育を受けているよ。あの双子は僕の家で圭と一緒に暮らしている。可愛い子だが、好きになれない。なぜなら――お前の子だからな」<br>　それだけを言うと、滝川は少し安堵の息を漏らした。子供にまで酷い事をされていないかどうかが心配だったからだ。<br>「心配するな。子供には罪はない。だが、お前が子供の分まで苦しんでもらうぞ」<br>「クソ……ッ！」<br>「精々楽しむんだな。その写真はやる」<br>「待て」<br>　踵を返した克の足が止まった。そして憎しみのこもった目つきで振り返ってにらみつけた。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=269">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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  <item rdf:about="http://romanzo.yuhna.com/?eid=268">
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    <title>第九部　３．</title>
    <description>&amp;nbsp;　克がアメリカのロサンゼルスへ着いたのは朝であった。　いつも騒がしい空港に迎えの人はいないか辺りをきょろきょろと見回す。すると人込みの中からスーツを着込んでサングラスを掛けた若い男が彼の傍にやってきて英語でようこそと小さな声で呟いた。　車に乗り込...</description>
<content:encoded><![CDATA[
&nbsp;　克がアメリカのロサンゼルスへ着いたのは朝であった。<br>　いつも騒がしい空港に迎えの人はいないか辺りをきょろきょろと見回す。すると人込みの中からスーツを着込んでサングラスを掛けた若い男が彼の傍にやってきて英語でようこそと小さな声で呟いた。<br>　車に乗り込んで、約三時間でロサンゼルス郊外にある施設に到着した。辺りは殺風景で渇いた山と土地しかなかった。ここは隔離された施設なのだろうか、克には目的があってわかりきっていたので男に尋ねなくとも躊躇なくその施設に入っていった。<br>　中はとてもひんやりとしており、外の暑さとは対照的なものであるかのように寒気を覚える。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=268">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <title>第九部　２．</title>
    <description>&amp;nbsp;「そうだ、言い忘れてたことがあります」　克が突然声を出したので圭は少し身体をびくつかせた。克はごめんごめん、と言いながら彼女の肩をさすりながら続ける。「明日ちょっとアメリカまで行ってきます。用事があるので」「アメリカ？　仕事で？」「そうですよ。大...</description>
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&nbsp;「そうだ、言い忘れてたことがあります」<br>　克が突然声を出したので圭は少し身体をびくつかせた。克はごめんごめん、と言いながら彼女の肩をさすりながら続ける。<br>「明日ちょっとアメリカまで行ってきます。用事があるので」<br>「アメリカ？　仕事で？」<br>「そうですよ。大体二週間くらい滞在するでしょうね。本当は圭も連れて行きたかったけどこの身体じゃ無理でしょう」<br>「ええ、そうね。気を付けて行ってらっしゃい。その間に出産したらどうする？」<br>　はにかんで少し意地悪な言葉を言ってみせると、克は拗ねたような顔になった。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=267">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:subject>ブランコ</dc:subject>
    <dc:date>2010-08-21T00:00:00+09:00</dc:date>
    <dc:creator>志方　弥公</dc:creator>
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    <title>第九部　１．</title>
    <description>&amp;nbsp;　ロンドンの春は時々肌寒い日もあり、人々はカーディガンなどを羽織るとして調節している。天気が良い時は暑いし、曇り空だったら冷たい風が吹いて寒かったりするので圭はうまくカーディガンで調整している中の一人だった。「ハロー、圭。お腹の調子はどう？」　よ...</description>
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&nbsp;　ロンドンの春は時々肌寒い日もあり、人々はカーディガンなどを羽織るとして調節している。天気が良い時は暑いし、曇り空だったら冷たい風が吹いて寒かったりするので圭はうまくカーディガンで調整している中の一人だった。<br>「ハロー、圭。お腹の調子はどう？」<br>　よく晴れたロンドンの空を庭のベンチに腰掛けて仰いでいた圭を見つけた貴公子のような雰囲気を帯びた男性が庭にやってきた。<br>　彼は相当ご機嫌なようで笑顔満面で妻の頬にキスを落としてベンチに腰を下ろす。圭はゆっくりと顔を動かして彼の方を見やり、こう言う。<br><br><br><p><a href="http://romanzo.yuhna.com/?eid=266">続きを読む &gt;&gt;</a></p>
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    <dc:subject>ブランコ</dc:subject>
    <dc:date>2010-08-20T00:00:00+09:00</dc:date>
    <dc:creator>志方　弥公</dc:creator>
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